前回明記したようにそもそものスタートラインがズレていました。
信用金庫から事業としての融資という名目ではあるものの
根抵当で2億の担保物件を押さえた融資です。
土地の下落を想定しても
リスクの小さな融資です。
信用金庫側からすれば
我々の事業がうまくいこうがいかなかろうが重要な関心事ではありません。
問題なのは利息をたくさん払ってくれるかどうかです。
本当は一緒になって事業を成功させれば
もっと儲かるチャンスが獲得できます。
ところが当時の彼らは
スリム化していくことを全力で反対するような体質だったのです。
バブルの後余裕がなかったんでしょう。
無抵抗でいたら
ジリジリと飲み込まれていたところです。
事業として応援するつもりでなく
賃貸マンションを建てたら
お金を貸した方が儲かるからやってくれって話に聞こえてきます。
プランを整えていく中で
方向性が見えてきました。
●賃貸マンション経営を事業として捉える。
●適切な期間で返済する。
●生命保険で返済する発想はやめる。
実力で返済をしていきます。
そもそも信用金庫が提示していたのは
●相続対策としての賃貸マンション
●完済を目指さない
●生命保険で返済する。
お金を貸すといっている意味がわかります。
付き合っているだけで安泰です。
次回の面談では信用金庫側に変化が。
支店長および担当者の交代です。
その後も繰り返し起きることですが
問題になるとチェンジするシステムのようです。
合併統合などの繰り返しで
ころころ変わっている時期でもありました。
支店長や担当が適切な報告をしていないので
また一から何が起きたんですかってことを順番に話す必要があります。
今現在でも
数字の変化は記録に残ってますが
経緯ややり取りは記録に残っていないようです。
借入についても信用金庫に依存するわけでなく
自分達自身が主体的になるいいきっかけでした。
アポは簡単に取れました。
担当レベルにその旨を話して
当時の支店長とセッティング。
彼らの姿勢は「すべて受け入れない」でした。
「五月女さんとこは儲かっているからいいじゃないですか~」
「早く返しちゃ相続の時大変ですよー」
「死んだら返せるように保険も入っているわけですし」
「もう一棟建てたらいいじゃいないですか。貸しますよ」
「返されちゃうと私のポイントが下がるんでやめてください」
録音しておけば良かったです。
「担当は息子の私に変わります。支店長、決算書も見たことないのにめちゃくちゃいいますね」
「不動産賃貸はやれてれば黒字ですから、儲かってるじゃないですか」
「黒字決算とキャッシュフローが別なのはご存知でしょう」
「そうですけど」
「固定金利の上げなど飲ませているようですが都合のいい時だけお願いしに来てそれ以外は拒否というのはどうかと思いますが」
「このまま続けてください。お父さん死んだら返せばいいじゃないですか」
「申し訳ないですが現状のプランには賛同できません」
「お父さんはオウケイして今の状態になっているわけですから」
「無知な父は問題ですが、十分相手が理解していないまま自分達の都合の良いように了解させているのも問題だと思いますが」
「変動金利にして金利上昇しても知りませんよ」
「固定でもあなた方は上昇させているじゃないですか」
「・・・」
「条件については変更を希望しますので各所手続きしてください」
「私のポイントが・・・」
「賃貸ビルを立てる前は一緒になって同じほうを向いて考えてくれるのが信用金庫だと思ってましたが、そうではなかったですね。」
「・・・」
自身のことしか考えていない体質が浸透していた当時の信用金庫に何をいっても無駄でした。
理解を示すこともないまま
固定金利から変動金利への移行が決まりました。
時間切れになった
その他の案件は次回の面談に整理することで話は終わりました。
何もしゃべらないように言っておいた父が
カンカンになっていたのは言うまでもありません。
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